続・番外編 ~プロでも知らない人が大勢いる極めて重要な土台 (2)~

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続・番外編 ~プロでも知らない人が大勢いる極めて重要な土台 (2)~

重力奏法(ロシア奏法)によるレッスン法・Tさんシリーズ

2019/11/27 続・番外編 ~プロでも知らない人が大勢いる極めて重要な土台 (2)~

<続・番外編> 初学者Tさんの急成長に見る「最も大切にしなければならないポイント」
~プロでも知らない人が大勢いる極めて重要な土台~

今回の原稿8月に作成したまま、アップするのをすっかり忘れてしまっていましたので、 11月末のアップとなってしまいました事をお詫びします。

◎Tさんのレッスンで大切にしてきた主な学習目的

すべての学習は「重力奏法」をベースにして
①「美しい音色」を奏でること
② その音色を確かめながら、その時の手の平や指の感触を感じ取り、
それらを常にコントロールしながら音色や強弱などの変化をつけること
③ その習得を補助するために「指歩きピアノ奏法®」で「指で歩く」感覚を磨くこと
④「素直な心」と「平均律第1番前奏曲ハ長調」を、それらの応用練習曲として習得を速める。

各曲の主な学習目的

「素直な心」の選曲理由
① 基礎練習曲(左右全10指の「指歩き」のため)の応用曲として活用する。
② 曲の大半は、5指の間をほとんど拡げずにレガート奏法で弾ける。
③ 5指から1指へ自然に向かう「つかむ」形による、弾きやすい下降音型が多い。
④ 静かで美しい曲なので、音色の美しさを確認しやすい教材であること。

そのため主な学習目的は次の2点
① 左右各5指で美しい音色でレガート奏を学ぶ
左手和音奏で、空間に拡がる美しい響きを奏でる事を学ぶ
② 手の平と指の感触の変化を感じながらコントロールし、強弱表現をつける学習

「バッハ平均律第1番前奏曲」の学習目的
① 練習用に作成した楽譜で、和音奏により、高音域と低音部記号の読譜練習する。
② 各指のバランスをコントロールして、和音奏を美しく響かせる方法を得ること。
③ 初心者にありがちな、不必要な指が動くことによるミスをしないようにするために、
次の小節の和音へ必要な指だけが動くよう、確認しながら練習する。
④ 次の和音へ残存する指を確認することにより、安心して次の和音を弾けるようにする。
⑤ そのついでに展開形など「三和音を弾く3つの手のパターン」を覚えること
⑥ 「素直な心」とは逆の、上行形の手の動きを学習する。

このうち最も重要なものは③と④。
和音の「各声部の変化」を正確に把握することにより、
「必要最低限の指の動き」を把握できる眼と感覚を養うことにあります。

それにより、特に初心者や上達しない学習者に非常に多い原因は、
次の拍を読譜した時、新たな手指の対応が間に合わないまま弾いてしまい、
ミスを作る一番の原因となっている事。

つまり、楽譜から読み取る「情報の混乱」をなくすしか解決の方法はありません。

そのため、
「次に弾く指の動きに必要なものだけに情報を整理し、
その限られた情報に神経を集中できるようにすることで、
ミスの原因となる不必要な指の動きをなくす。」
これがこの「前奏曲」を初心者に使う私の最大の目的・作戦なのです。

そして上記の練習目的により、
「プロ並みの音楽表現力」にまで、短期間で演奏力を高める事。
言い換えれば、効率の良い学習法で進める事。
これが初心者をはじめ、すべての生徒に対する、私の一大目標なのです。
つまり、「数打ちゃ当たる」式の練習ではなく、
1回ずつが確実に前進できる練習法になることを覚えていただく事が最大のねらいです。

今使っているレベルの曲であれば、それは決して大それた困難な目標ではありません。
やるべきことをやれば、誰でも自然にそれが出来ていくのです。

平坦な道を、無意識でも歩ける時ように、
自然な手指の動きで、それが出来るのです。

さらにまた、
☆この2曲を今後最低10年間、
いつでもすぐ弾けるよう復習しさらに磨き続けて、
☆常に立ち返ることができる練習の「原点」としておくこと。☆

何よりも大切なことは、
ここに挙げた一つ一つの学習目的を達成し、
確かな指の感触という手応えと、聴覚による実感を伴いながら、
「確実に弾きこなせている」
という確認を伴いながら弾けるようにする事なのです。

そうしてこそ「まぐれ」ではない、本当の満足感となり、
それらが楽しさや喜びとなって音・演奏に反映されるべきではないでしょうか。

「名演奏家の演奏に近い演奏力を伴って弾けている」
という実感・満足感の大きさは、
ただ単に弾けた(真似た)というだけの、
小さな自己満足とはまったく違うのです。

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◎何を目的にして練習するのか

ここまでご紹介してきたとおり、私のレッスンでは、
ただ単に基礎練習ばかりしているのではなく、
それと並行して、密接に関連して弾ける教材として、
しかも、広く愛されている美しい名曲を選曲しているのです。

それにより、
曲の美しさを楽しみながら、学習意欲を高めながら、
一つ一つの技術を短期間でこなし、それらと共に、
確実に本物の演奏力を伸ばしていける指導方法をとっているのです。

これらの事を重視するために、一見なかなか先へ進まないと見えるレッスン法は、
世間一般では先を急がれるためか、なかなか出会えそうにありません。
しかし「急がば回れ」なのです。
確実に「実力」として身に蓄えられていきます。

一般的に使われている初期テキストや練習曲集の曲などには、
書かれた音符やリズムの読み取りなどができればいいものも多く、
そこだけを理解して弾ければいいだけなので、
必ずしも順番通りに全て学ぶほどのものではないと私は考えています。

それよりも、
もっとすばらしい名曲でそれらの能力を備えていくほうが、
はるかに楽しいため、必然的に効率が高くなると私は考えます。
(この点では、「練習曲不要論」を唱えた属啓成氏の考えに、近いかもしれません。)

むやみに練習曲集などを使って次々と先へ盲目的に進めるよりは、
自在に扱える5本ずつの指をまず育てて、それからそれらの練習をするほうが、
後々に迎えるより大きな成長のためにも、
「はるかに学習効率は高い」と私は断言しておきたいのです。

そのため私は、先へ進めずに「急がば回れ」を実践しています。

より美しく楽しく、プロピアニストを超えるほどの本物の演奏法を、
決して急がず確実に学び、その必然的な結果として、
結局は「より早くハイレベルな上達を手に入れよう」としているのです。

現実にTさんは、
早くもプロピアニスト顔負けの、美しい演奏を実現されつつありますし、
それだけではなく、プロピアニストでも知らない、美しく弾ける手指の使い方を、
ピアノを始められて、わずか1年で、すでに身につけておられるのです。

一般的なスポーツの練習に当てはめてみれば、
一挙手一投足の動きを確認しないまま練習することなど、ありえないでしょうに。

また書道の練習においても、「永字八法」の基本となる技術、
筆運びの手の「動き」を常に修正し続けることなく、
ただただ手本の文字の形だけを真似て練習しても、
半紙・時間・月謝の無駄使いにこそなれ、
少しも上達できないことは自明です。

後に残るのは、「習ったことがある」という、
悲喜入り混じった、過去の淡い思い出と自己満足感、または挫折感だけ・・?
「ピアノを習ったことはあるんだけど・・?」という人の、なんと多いことでしょうか!

「習うのはやめたけど、これだけ弾ければ十分満足」という人も、

合理的でより短期間に上達できるという意味での「正しい」練習法で、
もし同じだけの期間ピアノを学んでいたのなら、
間違いなくもっともっと楽しく練習に取り組めて、
もっと上級の曲が弾きやすく、美しく、
そして見事に弾けるレベルにまで上達できていたでしょう。

ですから私は、根本的に重要な、たった2つの事、つまり
①「確かな左右の5指を育てること」
(運動だと基礎体力をつけ、基本のフォームを磨くこと、
また書道だと永字八法で筆さばきや力の使い方を学ぶことなどに相当)
② 手応えと音色を常にチェックできる感覚
(視覚・聴覚・触覚)を育てながら弾くこと」

この2つを最重要視してレッスンを進めているのです。

この大事な2点をおろそかにしたままでは、
次々といくつもの曲をがんばって練習したとしても、
ただの自己満足になりこそすれ、

「こんなにも楽に弾けるのか!」
と感じるような、本当の上達はありえません。

多くの人々が、そのような「未完成」のまま、
「これで人並みに弾けた」と思い、
それを「完成した」と錯覚しているだけなのです。
この錯覚をご自身で確認する方法は、録音・録画して聴いてみることです。
多くの場合、その不完全さに驚かれることでしょう。
さらにそれを、一流の海外ピアニストの演奏と4~8小節ずつに区切って、
比較しながら聴いてみることです。

「もっとまともに弾きたい」と、いつの日か気づく人も現れますが、
残念ながら現実には、それを変えてくれる高いレベルの指導者に出会わない限り、

その先には行き詰って「挫折とあきらめ」という、
同じく「終点」が待ち受けているのです。

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こうしてTさんが私のレッスンに一生懸命ついてこられた事には、
本当に心からの敬意を表させていただきます。
しかし、それによってTさんが手に入れられたものは、非常に得難い宝物になるはずです。

今回(6/27)のレッスンは、「基礎練習」と「素直な心」という、
わずかな量の学習教材に対して、

それも10ヶ月もの長期間練習し続けておられる練習曲と、
同じく7か月もの間練習を積み重ねてこられた2つの名曲に対して、
今なお1時間余りにも及ぶ、
おそらく日本ではそう見られない中身の濃い、長時間のレッスンになりました。

海外留学先で、たった一つの事を学ぶためだけに、
1時間ものレッスンを受けられたという話は、時たま耳にする事があります。

私の学生時代からの恩師は、教わった約1 0年の間、
私がそれができるまで、(後でお疲れが出るのも忘れられて)
2時間ものレッスンをして下さった事もたびたびありました。
そのせいか私も若い頃は、よくできる小学生には、2時間レッスンをしていました。

今回はそれだけ時間をかけてでも、その時に行なっておかねばならないと思うほど、
Tさんが成熟された事により生まれた、絶好の指導チャンスだったので、
そのレッスン内容は、きわめて重要なものだったのです。

そのきわめて重要という主な意味を、次に挙げてみましょう。
① ピアノを驚くほど楽に弾けるようにするため
(実際Tさんはレッスン中に、「こんなにも楽に弾けるのですか!」と、
非常に驚いた声を、これまでにも何度も出されています。)
② 美しく弾くため
(美しい音色だけでなく、美しい演奏表現も伴います)
③ 音楽表現力を十分備えた、
「語りかけるような演奏」でより楽しく弾くため

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いずれホームページ上に、別項目を設けてレッスンの画像をアップしたいと思っています。
うまくアップできれば、その時はまたお知らせます。ご興味のある方はぜひご覧ください。

Tさんの演奏はまだ仕上がりの一歩手前です。
(究極的に「仕上がり」はなく、死ぬまで磨き続けるものです。)

しかしその美しい音色と、
初学者・初心者には到底無理だと思われている、
聴き手の心に伝わってくるような本物の演奏を、
少しでも味わって頂ければと思います。
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ピアノを弾いておられる皆さん!
あなたにも必ずできます!!
ぜひ体験してみてください。

先生やピアニストの方々も、
生徒さんの苦労と練習時間のロスを大幅に減らして、
本当の意味で楽しい充実した練習ができることによって、
上達を速めてあげて下さい。

私は日本の非合理的なピアノ奏法で
日々苦しんでいる学習者を、
できるだけ早く、
一人でも少なくしてあげたいのです。
それにはどうしても、
本物を求められる先生方のご協力がないとできないのです。

 

(2019.8 ピアノレッスンクリニック芦屋 田島孝一)

 

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