その後のTさんとスローモーションによる練習法、Tさんの感想

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その後のTさんとスローモーションによる練習法、Tさんの感想

重力奏法(ロシア奏法)によるレッスン法・Tさんシリーズ

2020/03/05 その後のTさんとスローモーションによる練習法、Tさんの感想

「その後のTさんとスローモーションによる練習テクニック」

 

HPの大幅書き直しやら、プロピアニストコースの準備やらで、あれこれ大変多忙でしたので、新しい原稿には手が回らず、続きをアップするのに、ずいぶん長く空いてしまいました。そのため、Tさんはどうかされたのではないかと、皆様にご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。

 

今回のレポートは、2020年3月1週目のものです。

最後のブログから半年近く。一昨年の9月にピアノを始められてから1年と5ケ月を経て、これまでにTさんはさらにさらに成長され、今やすばらしい手の動きと、より美しい音色を手に入れられています。

 

Tさんの近況ですが、今までの「手の土台」を作る「5指のための基礎練習」は、ショパンの方式に切り替え、ミ~ド(シ)の間に3つの黒鍵を使う方法で、さらに磨きをかけ続けています。この半年で、ずいぶん洗練された音色で、しかも速いテンポでも美しい音色のまま弾けるようになってこられました。

そして「素直な心」と「平均律1番の前奏曲もさらにレベルアップ。これらの練習は、相互に良い影響を与え合いながら、Tさんの手は、ますます磨きがかかっています。

 

「え~?まだそれやってるの!」と、あきれられるかもしれません。しかしピアノを楽に弾ける、弾きやすい手を手に入れるためには、信頼できる手、思い通りに表情をつけられる手に育てておかないと、中途半端な弾き方しかできません。「指はたったの5本づつ」。これを頼れる指に育て上げれば、足腰がしっかりして歩くのと同じように、本当に楽にひけるのです。

 

雑な仕上げのままで曲をあれこれ取り替えても、それは曲のレベルが上達したかのように見えるだけ。演奏の質が良くなるよりも、逆に質が悪いまま、どのレベルの曲を何曲弾いてきたかという、「形」だけになりがちです。その先に待ち構えているのは、突然の行き詰まり、挫折なのです。

 

幸いTさんは、最初から「美しい音色」を奏で、それを聴く事を目的とされている方なので、飽きられることもなく、毎回より磨きがかかっていくご自分の変化に、いつも喜びを感じられながら、毎回のレッスンに、新鮮な意識で取り組んでおられます。本当に教え甲斐のある生徒さんです。

 

約1ケ月前から、Tさん念願のモーツアルトの曲を。それも超有名な名曲のソナタイ長調k331(トルコマーチ付き)に挑戦しています。ただしその最初の変奏曲のテーマだけです。続きの変奏曲までする事は到底無理ですから。

 

その予備練習には、よく似たメロディーの「シューベルトの子守歌」を、Tさんのために私が編曲した楽譜を使って、弾いていただきました。これまで美しい音色で美しく弾く練習をしてきましたので、その実力を発揮できるようにと選曲しました。この美しいモーツアルトの名曲も、今まで育ててきた確かな手の使い方で、そう時間がかかることもなく、きっと美しく弾いて下さることでしょう。

 

さて、今回復活したこのブログを書くきっかけになったのは、この3月最初のレッスンで、「スローモーション」で弾くテクニックを、Tさんが今週見事に獲得されたことをお伝えしたかったからです。しかし皆さんは、この「スローモーション」というテクニックのことは、ご存じないはずです。なぜなら、私が独自に開発した発想であり、いわば私のレッスンの奥義の一つとも言える練習テクニックだからです。それほど重要な練習法を、今回Tさんはみごとに手にいれられたのです。

 

ただゆっくり練習するのと、スローモーションとして練習するのとでは、まったく動きが違うという事をお分かりになるでしょうか?

スローモーションは、実際は速く動いているものを録画して、それをゆっくり再生したものなので、動きに連動性があります。そのため、徐々にテンポを速めていけば、まったく無理のない動きとして速く弾くことができます。

 

しかしただゆっくり弾いただけでは、よほど意識して動かない限り、そこにスローモーションの時のような、自然な連動性を見つけることはできません。例え同じ速度で弾いたとしても、両者は全く違った動きになるのです。

ゆっくりの速度で練習してはダメだと言われる先生もあります。ただ遅く弾くだけなら、私もその意見には賛成です。しかし、スローモーションテクニックは、全く別の世界なのです。Tさんはその極意を、今回見事に獲得されたのです。

 

スローモーションと言えば、すぐに思い浮かぶのが、相撲の取り口分析ではないでしょうか。動きが「切れ目なく連動」しているのがよく見て取れます。これがただゆっくり弾いているだけとの大きな違いなのです。

 

この違いを、Tさんはなかなかわかっていただけなかったので、私は歌舞伎のセリフ、助六の「しばらく」を使って表現しました。つまり「しい~ばあ~らあ~くう~」という、「ねばった言い方」になり、切れ目なく連動しているのがわかりやすいです。

 

これがただゆっくり、メトロノームに合わせて言うだけなら、同じ高低を付けたイントネーションであっても、「しーばーらーくー」となります。Tさんには、この例えで、ようやくそのイメージをわかっていただけました。

 

 

このゆっくり連動した動きとして感じ取れるようになれれば、手の動きをじっくり観察しながら、さまざまな視点からチェックでき、次の動きを、連動性をもって準備することができるのです。

それを感じ取りながら弾き続ければ、落ち着いてじっくりと、また、まったく無理のない、安定した確実な手の動きを手に入れることができます。

 

今週は「素直な心」の前半だけでこれを練習しました。はたして来週は、どれほど成長してこられることやら。大変楽しみなことです。

 


Tさんから今回のレッスンへの感想をいただきました。(下線を加えています)

 

スローモーションでブルグミュラーを弾く練習では、先生にご指摘頂いたポイントに注意しながらも、いつもよりしっかりと音を聴き

(音楽を感じ)、手や指の感触を感じながら弾くことが出来ました。

 

自宅では、スローモーションとノーマルスピードを交互に練習してみました。するとスローモーション時だけでなくノーマルスピード時にも色々なことに気付けるようになりました。特に課題の指の重心移動(指歩き)がより鮮明に感じられるようになると共に、指の緊張が軽減し使っていない指が上がらなくなってきました

 

もう一点は、昨日のレッスン後、手の感覚・感触が変化しています手指の第三関節(2〜5指、手のひら側)の感覚、働きが強くなったようです。第一関節(指先側)を使わずに指の腹の感触を感じながら第三関節を使う練習をして頂いたからでしょうか?一度のレッスンでこんなに変化するのかと驚いています

 

自宅では、第一関節の屈曲をしても第三関節がしっかり使えるように、第一関節の屈曲無しと有りの両方を練習していますが、その時には、第三関節の感覚がはっきりしなくなってしまいます。これもスローモーションが良いかもしれません。試してみます。

 

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