Ⅰ-1.「もっと歌って!」といわれても・・いったいどう弾けばいいの?

ピアノレッスンクリニック芦屋

090-4274-6607

〒659-0091 兵庫県芦屋市東山町28-19

レッスン時間/9時~20時ごろ 定休日/不定休

Ⅰ-1.「もっと歌って!」といわれても・・いったいどう弾けばいいの?

Tさんシリーズの一覧表とその概要,重力奏法(ロシア奏法)によるレッスン法・Tさんシリーズ

2020/07/22 Ⅰ-1.「もっと歌って!」といわれても・・いったいどう弾けばいいの?

 


教えている教室がほとんどない「ピアノに歌わせる方法」と音階各音の役割①

Ⅰ-1.

それにはまず生徒本人が「声に出して歌う」こと

これを私は提案しました。

コロナも一段落し、今月からオンラインレッスンでなく、

Tさんは教室でのレッスンに戻っており、

直接呼吸法と発声法の指導ができるようになったからです。

 

 

多くの先生方が「もっと歌って!」と、

レッスン中よく叫ばれていますが、

声楽畑のピアノの先生でさえ、

呼吸法と発声法まで指導されることは、ほとんどないでしょう

ピアノ教師の大半を占めるピアノ専攻の先生なら、なおさらのことでしょう。

 

しかしこの「発声法のレッスン」は、私は前々からいつかは取り組まなければと、

ずっと思っていた「必要かつ重要な事」の一つだったのです。

 

なぜなら、「もっと歌って!」と言われても、

「歌い方」がわからないと、できるはずがないからです。

ほとんどの小中学校の授業で歌っている歌い方ではダメです。

 

なぜでしょうか。

それは大きく次の2つの弊害がともなうからです。

 

  • ①棒読みのような歌い方になりがちで気持ちを込めにくい
  • ②日本語の声の響きが西洋人とは全く違う

 

まず①の問題について。

 

 

 

音大入試でおこなわれている、

見たことがない楽譜をドレミで歌う初見がありますが、

ただ間違えずに歌える事だけを評価する程度の、

質の良くないソルフェージュ教育だと、曲の良さは伝わりません。

(この入試向け教育の弊害は大きい!)

これは楽器による演奏でも、まったく同じことなのです

 

このことはまた、文章を読む場合もまったく同じだと、

これまで学生たちに伝え、Tさんにも何度かお話をしてきました。

 

つまり、一音ずつ個別に音符を読み上げても、

カナ文字を1字ずつ読むのと変わりがなく

これでは読んでいる本人が、

いったい自分が何を話しているのかさえ、よく分からない状態になっていて、

かえって読むのが困難になっています。

 

ピアノがうまくならない多くの初心者たちの、

これが最大の原因になっているのです

 

表面的な形で捉えようとすると、本質が見えなくなり、

自分が何をしているのかさえ、見失いがちになります。

 

「すもももももももものうち」を1字ずつ読むと、

今いくつ目の「も」なのかがわからなくなります。

本来の「李も桃も」の意味を持ったものとしては把握できません。

 

そのため、ただ文字として読むだけでは、心は伝わらないのと同様、

ただ一音ずつ間違わずに鍵盤を押さえても、音楽にはなりません。

 

メロディーやフレーズとしての把握がないと、ただ弾きにくいだけです。

 

 

 

次に②の声の響きの問題です。

 

日本語の発声法と、「響き」がある西洋言語の発声法とは、

全く違うのです

 

また西洋の言語で歌っても、

「カタカナ英語」では日本語的発音になり、

やはり声の「響き」がまったく違ってしまいます。

 

そのためピアノの歌い方が、

どうしても日本語的になってしまうのです

 

仮名でルビを書き込むと「カタカナ英語」的に歌ってしまいます

例えば指折り数えるように、

「ア・メ・リ・カ・ン」と、日本人は区切って言えますが、

本来は、明治の人たちが耳で聞いた通り、

ひとかたまりに「メリケン」と言う方が近いでしょう。

 

ヨーロッパ言語(特に西欧語族)は、1音節ずつ区切っては言わない

ひと塊のフレーズ言語なのです。

これがわかっていないから、どうしてもカタカナ英語になってしまいます。

 

The book も通常は、ザ・ブックと分けることはなく、ひと塊で発音されます。

The book”で、日本語の一単語に相当すると思って下さい。

 

 

以上の①と②の2つの捉え方の違いが

演奏による「語り」にも大きな影響を与えてしまい、

 

さらにピアノ演奏による「語りかけ」にも、

非常に大きなギャップを与えてしまうのです。

(この内容は、今年の「音楽表現学会」での

私の発表内容の一部です。)

 

そのため、ヨーロッパ言語の、

「響き」のある発声ができるという

「基礎能力」をもっていないと

 

いくら「もっと歌って!」と、横から先生に叫ばれても、

すぐにはオペラ歌手やリート歌手風に歌うイメージは沸いてきません。

 

つまり、フレーズ感に乏しく、

1音ずつにアクセントがつく1 syllable言語的な歌い方になり、

いくらピアノで歌おうとしても、歌えるはずがありません。

 

ですから、

この「響き」のある声を出せるよう、

ピアニストの方々も含めて、ピアノを弾く皆さんには

ぜひ挑戦し体得していただきたいのです。

 

 

決して難しいことではありません。  

何事にでも必ず「合理的なやり方」があります。

 

身体にも無理がないため、

少しがんばって毎日練習を続ければ、

その人の身体に備わった最高の美しい声になって、

大声で叫ばなくても、「響き」だけで大きな声が出せるようになる

誰にでも簡単にできる練習方法があるのです

 

その簡単な発声法は、このシリーズⅡ-3でより具体的にお伝えいたします。

 

このような指導法や演奏法にご興味のあるピアノ指導者・ピアニストの方は、まずは無料体験会へ。

もし、行き詰まりを感じていたり、このままで良いのかと思っておられるようでしたら、この体験会できっとその解決の糸口を見いだせることでしょう。

 

■■□―――――――――――――――――――□■■

ピアノレッスンクリニック芦屋

【住所】
〒659-0091
兵庫県芦屋市東山町28-19

【電話番号】
0797-55-7077
090-4274-6607

【メール】
pianolesson.clinic.ashiya@gmail.com

【営業時間】
9時~20時ごろ

【定休日】
不定休

【アクセス】
大阪より、JR・阪急・阪神各線で8分~21分、
神戸三宮より、8分~15分
下車後、バスで約5分。東山町バス停下車すぐ

■■□―――――――――――――――――――□■■

TOP