Ⅱ-1.音階各音の役割 

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Ⅱ-1.音階各音の役割 

重力奏法(ロシア奏法)によるレッスン法・Tさんシリーズ

2020/07/27 Ⅱ-1.音階各音の役割 

1.音階各音の役割 

 

2部へのプロローグ

ここからは前回第Ⅰ部4の続きで第Ⅱ部です。

この第2部の元になった内容の概略原稿を、レッスンの冒頭でTさんに見せながら、

今日の重要なレッスンが何を目的に行うかを説明してから始めました。

 

第Ⅱ部のポイントは次のとおり。

  • おそらく音大の講義でもほとんど教わる事がない「音階各音の役割」
  • 「音高の位置エネルギー」、音高の上下による緊張と弛緩
  • 歌い方に伴う大問題;響きのある声
  • 簡単にできる「呼吸法と発声法」
  • なぜ一流ピアニストに迫るほどの演奏に、Tさんは一足飛びに変われたのか

これらの事をお伝えしたいと思います。

 

第Ⅰ部でもそうでしたが、

ここに書いたすべてをTさんにお話ししたわけではありません。

実際にレッスンで取り上げたことに加え、

時間があれば、本当はそこまでしたかった、ということを含めながら、

「ピアノを弾きやすく、美しく弾くためには何が大事なことなのか」

を、併せて取り上げていくことをご了承下さい。

 

 

1.音階各音の役割

まず「素直な心」の冒頭ソミレド(ハ長調)だけを取り上げて見ていきましょう。

このソには、2つの性格が含まれています

 

その一つは、4音のフレーズの「最高音としての存在感とその響き」です。

もう一つは、倍音列の中の、主音ドに次ぐ

属音という安定した、大変美しい響き」を持っていることです。

 

このようにソの音は、音階の中の単なる一つなのではありません

ここまでの事は、もし「教わる幸運」に恵まれれば

音大の講義(レッスンではなく)でも説明されるかもしれません。

 

しかしより重要なことは、主音や属音をはじめ他の音にも、

それぞれの性格と役割があり、それをよく把握しておいた上で、

それを感じながら声や音に出すべきなのです

 

以下の名前は、音大などで一応は学びます。

例えばミは上中音と呼ばれ、主音ドと属音ソの中間。

ラは主音ドと下属音ファとの中間なので下中音。

シは主音に導く導音などなど。

 

私もかつてそうだったように、

たいていは単に知識上の単語として、

これらの名前は記憶に留められたでしょう。

 

しかし、実際にそれぞれの「働き・役割」まで認識されることは、

主音と導音以外、きわめて少ないのではないでしょうか

 

例えば属音。

この音は、主音による倍音列の中で、ド以外で最初に現れる、

もっとも響きが溶け合う、響きの良い音です。

(ピアノの調律でも、5度音程で響きを確認するために使われるほどです。)

 

そして上中音のミには、主音に近い働きがあり、

主音に行く手前で、途中で立ち止まっているような感じがあります。

 

これらの3音をわかりやすく例えてみると、

主音は地上に置かれた最も安定した音。

 

属音は目線の高さに浮かんでいる音。

響きの良い比較的安定した音ですが、

地上のドへ向かって落下しようとする、強い指向性を持った音

 

上中音のミは、地上のドに降りる前の、目線よりは下の、

ほとんど主音に近い、安定した音。

倍音列の中では、ド・ソに次いで3番目に鳴り始め、

ピアノで倍音を聞き取るために下1点Cを強く鳴らすと、

とてもよく響いてくる、大変聴き取りやすい音です。

 

以上は主和音の3音ですが、残りの4音レファラシにも、次のような働きがあります。

 

導音シは名のとおり、主音ドへ行きたいという強い指向性がありますが、

ラへ降りようとする性格も併せ持っています。

 

下属音ファには、ミに進もうとするやや強い指向性があり、

変終止(ST)の主役としてミに下がってやや軽い緊張感を収めようとし、

また属七の第7音の時には最もその働きが強く表れるため、下行導音とも呼ばれます。

 

下中音のラは、音階の第6音として不安定な性格を持っています。

3度上がって落ち着こうか、ソに下がって落ち着こうか、

という不安定さです。

 

上主音のレは、名の通り主音のすぐ上にあり、曲によっては、

この音で終わってもおかしくないほどの安定感があります。

 

 

さらにこれらを目線の高低差により、私の感じるまま簡潔に表現してみます。

ぜひデスクやピアノの前に座り、

手の位置でそれぞれの高さを確認しながら、

各音のイメージを実際に味わってみて下さい。

 

主音 机上(地上)に置かれた安定した音。

(1オクターブ上のドは目線より上の棚の上で一応安定しています。)

上主音のレは、地上の主音直前にあるため、かなりの安定感があります。

上中音 主音と属音の中間の高さに浮かんでいて、

主音へ降りる一歩手前でとどまっているような音で、

「主音へ移動して完全に落ち着きたい」との性格を持った音

下属音ファは、属音のすぐ下ですが、属音のような安定感はありません。

属音 ほぼ目線の高さに浮かんでいて、

落下する恐れのあるものの宙にういているという安定感のある音

下中音ラは、属音より上に位置するので、強い主音に近づこうとします。

導音シには、隣接する主音ドからほんの少し下にあり、

1音下のソから上がってくると、主音のドに行きたがり、

主音から下降した時には、主音に戻ろうとする時と、ラに行こうとする時があります。

 

およそこのようなイメージが、私には感じられますが、

皆さんはどのように感じられたでしょうか?

 

前述したように、音大などでは単語としての知識でとどまってしまうため、

このような音の実感まではまず教わらないでしょう。

ここに表した、目線を基準にした音の高さの感覚を、

私は、「音高の位置エネルギー」と、独自にネーミングしています。

(ただしこれは、学術用語ではありません。)

 

 

速い音の動きの中で、これらを感じることはほとんどありませんが、

この「素直な心」の冒頭、ソミレドのフレーズのように、

(これは最初に舞台に顔を出す、最も注目される重要なフレーズなので、

細心の注意を払って、美しく弾かねばなりません。)

頭の音のソと終わりのドという、

両者が重要な高さと共にその性格があり、

また始めと終りの位置にあるため、

はっきりとその意識(緊張から弛緩へ向かう流れ)を持たねばなりません

 

音楽では、このような「緊張と弛緩」が常に存在します

西洋音楽ではこの2つを、arsis thesisと呼び、

音楽表現上大変重視しています。

これはもしかすると、欧語の高低アクセントに常に伴う、

緊張と弛緩にその淵源があるのかもしれません。)

 

それはまた、聴く人が常に無意識的に感じながら、

音楽をドラマのように楽しんでいる、

最も重要な、最も大切にするべき要素なのです。

 

楽譜の音符しか見ていない演奏者に多いのですが、

それでは聴く人に感動を与えられるはずがありません。

 

昔だったら、いいえ、今でも演劇の舞台だったら、

即「大根役者、引っ込め!」と、

さんざんなヤジがきっと飛び交うことでしょう。

 

このような指導法や演奏法にご興味のあるピアノ指導者・ピアニストの方は、まずは無料体験会へ。

もし、行き詰まりを感じていたり、このままで良いのかと思っておられるようでしたら、この体験会できっとその解決の糸口を見いだせることでしょう。

 

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