Ⅱ-2.歌い方にともなう重大なこと

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Ⅱ-2.歌い方にともなう重大なこと

重力奏法(ロシア奏法)によるレッスン法・Tさんシリーズ

2020/07/29 Ⅱ-2.歌い方にともなう重大なこと

前回お話した主音や属音など、

それらの美しい響きを実感するためには、

声に出して歌ってみる事を強くお勧めします

しかし、その声の出し方がとても重要なのです。

 

そのため

今回の声に出す練習法のところは、Tさんにお教えしたものではありません

前回書いた属音や主音の感覚を感じていただくためには、

とても大事な事なのです
音楽を美しく演奏するために必要な、

本来皆さんに

ぜひ体験していただきたい練習法として書くことにしました。

 

さて、ツィーグラーは「音をイメージする」ところで、


「次に現れる音を弾く場合、

明瞭で、柔らかいソプラノの音質を思い起こす。

音は、はっきりと、柔らかくひびき、・・」

と説明しています。

 

私はTさんに、その時はこの言葉を特に意識していたわけではありませんでしたが、

次のように音をよく聴きながらソの音を長く弾いてもらいました。

その絶大な効果により、急成長を見せられた詳しい指導法については、

最終回をご覧ください。)

 

まずピアノで響きの美しいソ2点g音)の音を発音します。

この時、弾く指は4指を使うと、柔らかく美しい音を出しやすいでしょう。

そしてその響きに溶け合うように、

口の中を拡げ、少しのどの奥を開いて

(その詳しいやり方は次回、「呼吸法と発声法」のところで説明します)

柔らかく小さめの声で同じように「ンーMa~」と歌ってみる。

ンーで鼻の上、両眼の間から額にかけてよく響かせておいてから

ゆっくり口を開けてMa~にしていきます。

Maは喉がより開くため、響きやすい)

 

次にその逆で、今度はMaの代わりに、

同じように柔らかい響きの「So~」で歌ってみましょう。

先にそう歌いながら、

ピアノでそのような響きのある属音のソの音を奏でるのです。

 

次にこのソを少し伸ばして歌い、

属音ソの音が持つやや高位置の、わずかな緊張感を感じてみましょう。

それから曲の冒頭ソミレドのフレーズの中で、

ドに下降する間に徐々に緩んでいく。

その緩みに合わせて、音量も自然にdim. しながら小さくなっていく。

そんな「気持ち」を声に伝えてレガートでSo~」と歌えば、

「語りかける」ような、ドからソへの自然で美しいフレーズが生まれます

(レガートで歌いにくいため、ソミレドとは歌わない。)

また、この4音のフレーズに、私は次のような歌詞を付けました。

「ふぅ~わり」または「そ~よそよ」

この語感により、一塊のフレーズ感を出しやすくなり

宙に浮かんだ軽い緊張感がある、目線の高さの属音から、

安定した主音ドへ自然に収まっていく音の流れが生まれます。

 

Tさんはこの歌詞によって、それらを自然に感じ取られたのか、

ドに向かって音量が自然に小さくなり柔らかく収められました。

 

つまり単なるソミレドは、まるで生きた言葉のように、

メロディーとして命が吹き込まれたのです。


このように歌うことによって、

これらの各音の役割と感覚を、

何としてもこれを読まれた皆さまの感覚として、

身につけていただきたいと私は常に願っているのです。

 

そして2小節目の1オクターブ高いドへ跳躍。

ジャンプする時のような緊張感があります。

それをポルタメントでずり上げるような気持ちで、

ややクレッシェンドと緊張感を増しながら、高くドの声を出す。

そうすると、1~2小節にわたる繋がりが生まれます。

 

このように音の上行下降に伴う緊張とその弛緩を4小節目まで行えば、

楽譜通り4小節間のより大きなフレーズになります。

 

ピアノの一つ一つの音に対しても、

このように気持ちを込めて弾けば、

人の心に語りかけるような、

生きたメロディーに生まれ変わらせることができるのです

 

さて、声でこれがTさんにできるようになるのは、

呼吸法と発声法の基礎がないため、すぐには無理です。

 

それでも歌詞を付けて歌っただけの今回のレッスンでも、

かなりその感覚で弾けたように思われました。

 

これからも、そんな音の感覚の世界があることが、

少しずつでもわかっていただけて、

それが一つの目標となり、

いつかはその音の世界になじんでいただきたいものと思っています。

 

そのため、今後も少しずつですが、

呼吸法と簡単な発声練習を、レッスンに取り入れていく予定です。

次回は、簡単にできるその「呼吸法と発声法」をご紹介します。

 

このような指導法や演奏法にご興味のあるピアノ指導者・ピアニストの方は、まずは無料体験会へ。

もし、行き詰まりを感じていたり、このままで良いのかと思っておられるようでしたら、この体験会できっとその解決の糸口を見いだせることでしょう。

 

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